
風水占いは今はすっかりメジャーになりましたが、かつてそれが急激にブームになった頃、「西に黄色で財運アップ」などと聞き、「ホント?」と思ったものです。
半信半疑ながら、とても人気だったこともあり、当時出版された本などもとりあえず読みました。その頃はまだ独身だったので、占いや開運などにもすごく興味があったからです。
個人的には、最初はそれほど信じていませんでした。ただ、「玄関を開けて真正面に鏡があるのはよくない」という記述を見てびっくり。
私が当時住んでいた部屋はまさにその状態で、玄関ドアを開けると正面に鏡が掛けられていました。真正面に鏡があると、入ってきた運気をはねかえすので、幸運に恵まれないというのです。
たしかにドアを開けた瞬間に顔が映るというのは、夜など、訪問される方はちょっとドキッとするかもしれません。そこで、その鏡を外し、代わりに春の花が咲いている風景画の額があったので、それを掛けてみました。
単純に、「絵を掛けると雰囲気が変わっていいな」と思いました。ですがその後、一年もたたずに私の結婚が決まったのです。
元々交際している人はいたものの、何となくタイミングがつかめずに結婚に踏み切れないでいたのですが、あれやこれやと状況が変わり、めでたく結婚の運びとなりました。
ふと思い出して、「鏡を外したからかな?」と友人に話したら、「それは風水のご利益だ!」とすっかり風水の生き証人扱いになってしまいました。
それからは、風水への興味も増して、本もよく読んだりするようになりました。知れば知るほど、風水というのは生活に即した環境科学ではないのか…という思いが強くなりました。
日照や通風をしやすくし、スムーズな動線や心理的にも有効な家具の配置など、そうした経験的な知識を、昔の人は風水という形で伝えていこうとしたのではないでしょうか。